こんにちは。
今日は「スポーツ用器具管理アドバイザー」として記事を掲載します。
認定資格であるアドバイザーを簡単に説明すると
スポーツに関わる器具の点検を、町のスポーツ屋さんが実施・管理しますよ。
という「スポーツ用器具の町医者」的なイメージです。
さて、スポーツに関わる器具。とザックリしているだけあって、対象器具はさまざまです。
よって、しっかりした勉強だけではなく、事故等の情報をいち早くキャッチする必要がございます。
今回は事故事例で、且つ最近の情報をお伝えします。
2017年 サッカー(授業中)福岡県
小学4年生 男児
ぶら下がって、ゴール下敷き
→死亡
※ゴール固定がなされていなかった。
対策:杭や錘(おもり)による正しい使用方法が必要。
2017 バレーボール(J強化合宿)東京都
J強化選手
フライングレシーブ時
→裂傷 1ヶ月 大腿,皮膚下貫通
※床が剥離していた
対策:日常・定期点検により事前に危険を把握できる。
2016 バレーボール(部活中)大阪府
中学生
使用中、アルミ支柱折れる。
→鼻骨骨折
※15年以上前の商品、経年劣化の可能性。(事故後市内学校一斉点検)
対策:管理者の耐用使用年数の把握及び厳守が必要。
また日常・定期点検による製品状態の把握。
2016 バレーボール(部活中)
高校1年生
倉庫内の別ポールが倒れる。
→手指切断
※ラック不使用。
対策:保管方法の徹底。ラック使用。
昔から発生している事案です(バレーに限らず…)
2016 高等学校(進路説明会)
高校2年生
屋内での爆発。
→全身熱傷・外貌・障害
※友人と5人で部室に行き、室内が暑いので置いてあった
コールドスプレーを体や部屋に噴射。友人のつけたライターで爆発。
対策:スプレーの使用方法の徹底。
北海道の某事件以前にも発生しています。
期限・使用環境は特に気をつけて下さい。
因みに、スプレー類は価格差が結構大きい商品があります。
ガスの割合が大きいと原価は安くなるそうです。
2015 家族参観日
園児
強化プラスチック製のプールの下敷き
→死亡
※屋上フェンスに立てかけてあった強化プラスチック製プール
によじ登る。プールが倒れて下敷きに。
対策:管理方法の徹底と園児の危険行動に注意する。
一見、管理側ですが、目的以外の使用方法の場合
メーカーはもとより管理者へ責任を問えない事案も
過去に発生しています。
2012 バレーボール(部活中)九州
女子高校生
バレー巻取り器の顔面強打
→両頬骨折等(4ヶ月)
※ネット張り上げ中に、跳ね上がった巻き取り器が頬を強打。
交換時のボルト・ナットの締付不具合の可能性
対策:日常・定期点検の実施。
ネット張り上げ中に巻き取り器の上に顔面を位置しない。
今回は以上です。
最後のは、スポーツ組合の組合員では無いらしく、あくまでも可能性ですが、こういった事案も把握することで、より安全意識を徹底し、点検に望みたいと思います。
耳に入りにくいだけで、毎年何らかの事故は発生しており、それこそ当事者や家族は忘れられないばかりか、一生障害に向き合う人生になってしまう場合も少なくありません。
もちろん、小さなケガで報告が無ければ、メーカーと密に情報共有しても把握はできませんので、水面下にはもっと多くのケガが発生していると考えています。
これらの事故を未然に防ぐためにも、管理者や使用者本人の管理・使用方法の把握と安全意識向上が必要になります。
我々アドバイザーは、より専門的な知識・経験でさらに細かい点検が行えますので、少しでも違和感があれば管理者へ報告いただき、管理者は地域のアドバイザーに点検依頼をオススメします。
それでは、
ザスポ・ヨシオカ http://zaspoyoshioka.seesaa.net/