野球歴が長いと、グラブ・シューズの修理ができる事をご存知の方も多いと思います。
私がグラブ修理を習ったとき、真っ先に疑問に思った事が「(スポーツ店で)どこまでなら修理できるのか?」でした。
思い入れのあるグラブをせっかく持って来店されたのに修理不可なんてガッカリしてしまうかも知れませんし、、、
といった心配は最初だけでした。
結論から言いますと「すべて修理可能」です。
もちろん道具と技術ある人が揃っての話ですが、野球により要修理となる場合は修理は可能です。
そうなると問題は「割にあうか?」となります。
例えば、セール8000円で購入したグラブ、破れ3箇所と全紐交換・グリス補充をすると、当店の場合13000円以上になります。
軟式グラブを新たに検討できます。
思い入れや購入後馴染むまでの時間も考慮する必要はありますが、判断は分かれるところになるかと思います。
さて本題のシューズですが、バッティングに使用していたシューズです。
同じフォームですので磨耗する箇所は限定的で、コバ金やP皮はつけていませんでした。
よって、先端は穴が開き、靴底も磨耗により消失していました。
縫Pの場合は、靴底を縫い込むので靴底が存在しないと不可になってしまいます。
が、無理矢理なら可能です。
結局、靴底があれば良いのですから、作ればいいんです。

こんな感じです。
グラブレザーでもトコ革でもありません。
次に穴ですが、これを無視して縫Pしてしまうと、外からの砂は防げても、中から砂が侵入してしまいますので、履き心地が心配です。
ですので、縫P(小)とでも言いましょうか、とにかく穴だけ塞ぎます。

パッとみて形が美しくないのは、靴底にトコ革を縫い込んでいないため、革が張れていない為です。
その後は、いつも通りの縫Pです。

上からです。
先端だけ縫Pが二重になってますが、もともと厚い皮革ではないので違和感はありません。

お客様も心配していた靴底です。
靴底に差し込んだ皮革にプラス2針ほど余分に縫い込む必要があったため、縫P面積が広くなりました。
さらにコバ金もしっかり付けて完成です。
いかがでしょうか?
穴が開こうが靴底が消失しようが、ご依頼があればなんとかします。
あくまでも修理ですので、新品同等の耐久性・パフォーマンスの保証はできませんが、修理前より使いやすく仕上げる事はできます。
最後に、修理は依頼するものとお考えの貴方、別の考え方もあります。
修理とは「相談した結果の選択肢」です。目に見えて破れているだけが修理対象ではありません。
日々のメンテによりグラブ寿命はもとより、道具としてのパフォーマンスも大きく差がでます。
修理をしているお店は、当然グラブの構造をしっかり把握していますので、グラブの状態が気になる時は相談してみましょう。
相談の結果、グリスが無くなっていたり、気がつかない箇所に断裂があったりする場合があります。
相談なら無料だと思いますので、活用してみては如何でしょうか?
それでは http://www.zaspo.net/index.html