少し特殊な依頼がありましたので載せてみます。
硬式ミット、ハタケヤマですが「指芯をもっと薄くしてほしい」との要望を受けました。
お預かり時の全体です。
薄さの明確な数値は無いため、大体の感じを確認し、とりあえず計測をして、修理後に比較できるように写真に収めます。
左側:親指側の厚さ 右側:小指側の厚さ
あとは普段の修理同様、紐通しの各部分を写真に収め、要望以外の箇所も細かくチェックします。
今回は指芯を両側とも触るので、すべてバラします。
ミットは大きく3パーツ構成のため、上写真の様になっています。
さて、まずは親指側の芯材を薄くします。
写真の様に5層になっていますので、薄くしたい厚さにあった層であることはもちろん、完成後の使用イメージをしっかりと想定します。
まず、指芯の中身ですが、親指側のみプラプレートが入っています。
プラはボールや無理に曲げる事で破損してしまう事があるので、割れていないかを必ずチェックします。
因みにチェックは、バラさなくてもできます。 親指側の指芯を両手でもって、ゆっくりと曲げます。
カリカリと音が確認できた場合、破損している可能性がありますので、修理をオススメします。
締めヒモは、再利用しますので丁寧に解いていきます。
今回は、薄くする要望の長さ(厚さ)と取去る指芯の厚さが合ってましたので、単純に一枚抜いて締めなおしました。
締めている途中の写真です。
新品ではないので、クセがついています。
勿論、クセに沿って違和感の無いように調整しつつ締めていきます。
完了です。
なるべく既存の針孔を使うように心がけていますが、厚さの変更により、糸の通りは当然変わります。
既存の曲がりも崩さない上で、しっかりと締めました。
薄くした指芯です。
4層になり、かなり薄くなった印象です。。
次回、小指側の指芯加工を載せます。
それでは。 http://www.zaspo.net/index.html
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